[1-1] 自然数の加法

数といっても自然数,整数,有理数,…のように色々な数があります.このセクションでは,最も基本的な数である自然数について学んでいきます.

「3個」や「7番目」のように,個数や順番を表す際に用いる数が自然数です.自然数とその加法(足し算)を定義します.

◇ 自然数の加法 ◇

  1. ① 1,2,3,⋯ を自然数という.
  2. ② 自然数の加法を以下のように帰納的に定める.
    ・$1+1=2,2+1=3,3+1=4,⋯$
    ・自然数 $x,y$ に対し,$x+(y+1)=(x+y)+1$

例えば,$3+2$ や $3+3$ は,以下のように計算します.

  1. (1) $3+2=3+(1+1)=(3+1)+1=4+1=5$
  2. (2) $3+3=3+(2+1)=(3+2)+1=5+1=6$

加法の計算結果を「和」といいます.例えば,$3$ と$2$の和は$5$です.どんな自然数 $x,y$ に対しても,加法の定義式を繰り返し用いることで,$x$ と$y$ の和 $x+y$ が定まります.このように,ある規則を繰り返し適用することで,順々に定まるような定義を「帰納的定義」といいます.

練習問題

定義に従って,次の式を計算せよ.
(1) $8+2$   (2) $8+4$   (3) $8+6$

解説

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