自然数の範囲で $x-y$ が定義されるのは $x>y$ のときです.引き算がいつでもできるように拡張した数が整数です.このセクションでは,整数について学んでいきます.
自然数を拡張して整数を定義します.
◇整数◇
$n$ を自然数とする.
- ① $x+n=n+x=n$ となる数 $x$ を $0$ で表す.
- ② $x+n=n+x=0$ となる数 $x$ を $-n$ で表す.
- ③ 自然数と $0,-1,-2,⋯$ を合わせて整数という.
- ④ 自然数を正の整数,$-1,-2,-3,⋯$ を負の整数という.
$0$を「足しても変わらない数」,$-x$ を「$x$ を加えると0になる数」として定めます.例えば,次の等式が成り立ちます.
- (1) $ 3+0=0+3=3$
- (2) $ 3+(-3)=(-3)+3=0$
自然数と正の整数は同じです.$0$ を自然数に含める流儀もあり,この流儀では自然数と非負整数 (負でない整数) は同じです.
練習問題
次の式を計算せよ.
(1) $7+0$ (2) $8+(-8)$ (3) $0+15$ (4) $ (-17)+17$
解説
前の記事へ [1-13] 乗法に関する簡約法則と自然数の除法 | 次の記事へ [2-2] 整数の加法 |
本シリーズの記事一覧へ 厳密に学ぶ高校数学 一覧 | |
トップページへ 数学マスターに俺はなるTOP |